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消防設備点検

消防設備点検とは

ビルまたはマンションでは消防設備が正しく機能していないと、火災が発生したときに発見が遅れ、火災被害が大きくなってしまいます。そのため、消防設備が正しく機能しているかを定期的に点検することが必要不可欠です。
法律では、消防設備の設置があるビルまたはマンションは、消防設備士(国家資格者)による点検を年2回(半年ごと)実施する義務があります。
点検結果は、法令の様式書類(消防用設備・特殊消防用設備等点検結果報告書)で作成し、建物の用途により年1回または3年に1回、所轄の消防署への提出が義務づけられています。

消防設備士が点検をおこなわなければならない対象建築物

■延べ面積1,000㎡以上の特定防火対象物

(劇場、飲食店、店舗、旅館、病院、地下街など)

■延べ面積1,000㎡以上の非特定防火対象物

(共同住宅、学校、寺院、工場、事務所などで消防長等が指定したもの)

 

消防設備項目

ビルまたはマンションには消火器や避難器具をはじめ、それぞれのビルまたはマンションの大きさや用途にあった消防設備の設置が必要です。消防設備には下記の26種類の設備があります。

消防法第17条3項-3による点検項目
消火器 消防機関へ通報する火災報知設備
屋内消火栓設備 非常警報器具及び設備
スプリンクラー設備 避難器具
水噴霧消火設備 誘導灯及び誘導標識
泡消火設備 消防用水
不活性ガス消火設備 排煙設備
ハロゲン化物消火設備 連結散水管
粉末消火設備 連結送水管
屋外消火栓設備 非常コンセント設備
動力消防ポンプ設備 無線通信補助設備
自動火災報知設備 非常電源設備(非常電源専用受電設備)
ガス漏れ警報設備 非常電源設備(自家発電設備)
漏電火災警報器 非常電源設備(蓄電池設備)

 

点検時期と報告書提出

■機器点検   6ヵ月に1回以上

消防設備等の適正な配置、損傷の有無などを外観から点検します。
また、その機能について外観から、または簡易な操作により判別
できる事項を確認します。

■総合点検   1年に1回以上

点検時期と報告書提出と消防設備等を作動、または使用することにより総合的な機能を
点検します。

■報告書提出  年1回または3年に1回

所轄の消防署へ、報告書の届け出が必要です。

 

消防設備士とは

消防設備士は消防法第17条の9の規定に基づき各都道府県知事が(財)消防試験研究センターに委託している国家資格です。この資格は、業務の範囲等に応じて甲種および乙種に分かれており、さらに消防設備の種類により、甲種が特類および1~5類の6種類、乙種が1~7類の7種類に分かれています。
業務の範囲は、乙種消防設備士の場合、消防設備等の整備、点検を行うことができ、甲種消防設備士の場合には、さらに消防設備等の工事を行うことができます。
消防設備士を受験するためには、乙種の場合は受験資格の定めは特にありませんが、甲種の場合は所定の受験資格が必要となります。消防設備士試験を受けて合格し、免状の交付を受けなければ、消防設備士にはなれません。